新ごみ処理施設建設計画の真実と急展開の裏側 ③
市民の皆様、日頃より温かいご支援と市政への貴重なご意見をいただき、心より感謝申し上げます。
こんにちは。飯塚市議会議員・ふくおか県央環境広域施設組合議員のかねもと芳雄です。
年が明けた令和8年2月、この問題の土地契約がどのような結末を迎えたのか、その驚くべき「強行劇」を詳しくお伝えします。
やはり強行?! 令和8年2月、不透明さを残したまま「土地契約議案」が可決
前代未聞の「契約書不備による取り下げ」という大失態からわずか2ヶ月。年が明けた令和8年2月17日、ふくおか県央環境広域施設組合の「令和8年第1回定例会」が開催されました。
そこで執行部が提出してきたのは、あの不備を修正しただけの「土地購入契約議案」の再提案でした。
朝10時から夜8時まで!10時間に及ぶ怒号と緊迫の審議
当然、私をはじめとする見直し派の議員からは、厳しい指摘と追及が相次ぎました。議会は極めて緊迫した空気となり、審議はなんと午前10時の開会から、夜8時近くに及ぶ「10時間のマラソン審議」となりました。
私たちが徹底して追及した問題の本質は、以下の2点です。
1. 【成果】1億4,000万円から7,000万円へ引き下げさせたが、残る「再鑑定」の不条理
当初、執行部はあの土地を約1億4,000万円(1㎡あたり4,000円)で買おうとしていました。しかし、私たちが議会で2度否決し、徹底的に価格の異常性を追及し続けた結果、今回示された実際の契約総額は約7,000万円(1㎡あたり2,000円)となりました。
私たちの執念の追及が、約7,000万円もの公金の無駄遣いを食い止め、市民の血税を守り抜いた大きな成果です!
しかし、手放しでは喜べません。問題はその不自然な「再鑑定」の根拠です。執行部は、今回の提案にあたって最新の不動産鑑定額が1㎡あたり1,820円になったと主張してきました。
- 3年前の本来の鑑定額: 530円
- 今回の再鑑定額: 1,820円 (わずか3年で約3.5倍に急騰!)
- 実際の購入契約価格: 2,000円
わずか3年間で、これといった開発予定のない山林の価値が3.5倍に跳ね上がる合理的な理由はまったく説明されていません。さらに、百歩譲ってその不透明な最新鑑定額(1,820円)を基準にしたとしても、実際の契約はそれより高い1㎡あたり2,000円。
地権者の希望に合わせるために「後から鑑定を引き上げて帳尻を合わせた」と言われても弁明の余地はありません。
この不条理極まる取引に対し、私は議会において、地方自治法第2条第14項に定められた、
「地方公共団体は、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」
という「最少経費・最大効果」の根本原則に明らかに抵触(違反)していると、議事録に残る最も強い口調で指摘・追及いたしました。
2. 「中身(計画)」が決まっていないのに、なぜ「ハコ(土地)」を先に買うのか?
もっとも大きな矛盾はこれです。第3回で紹介したように、組合長自らが「現行計画を見直し、事業者を再公募する」と宣言しました。つまり、どのような規模で、どのような施設を建てるのかという「新計画」は現在、完全に白紙状態(再検討中)なのです。
「どのような工場を建てるかも決まっていないのに、先に土地だけを約7,000万円も支払って契約する」など、一般的な民間取引では100%あり得ない暴走です。「土地を先に買ってしまったから、後戻りできない」という既成事実化を狙っていると批判されても、言い訳はできないはずです。
疑問に答えないまま、数の力で「可決」
これだけの重大な矛盾や地方自治法抵触の懸念に対し、執行部側からは最後まで市民や私たちが納得できる明確な回答はありませんでした。
そして迎えた採決の時。緊迫した空気のなか、結果は賛成多数(数の力)により、このあまりにも不透明な土地購入契約議案は「可決」されてしまいました。
市民の大切な税金を預かる議員として、またチェック機関としての議会のあり方として、この決定は極めて遺憾であり、悔しさを禁じ得ません。
二度の否決、市民の署名運動、契約書不備による取り下げ。これだけの赤信号が灯っていたにもかかわらず、最終的には数の力で押し切られてしまったという事実は、地方自治のあり方として極めて重い課題を残すことになりました。
👉 令和8年第1回ふくおか県央環境広域施設組合議会定例会の動画はこちらから
これからの飯塚市に必要な「誠実な市政」と私たちの選択
これまで新ごみ処理施設建設計画をめぐる「816億円という巨額の財政負担」から「不透明な土地契約の強行可決」にいたるまでの真実をお伝えしてきました。
この一連のドタバタ劇が私たちに突きつけた本質的な課題を総括し、飯塚市がこれから歩むべき未来への選択について、私の考えと決意をお伝えします。
激動のプロセスで浮き彫りになった「3つの歪み」
今回の巨大プロジェクトをめぐる一連の騒動は、単なる一つのインフラ整備問題にとどまりません。現在の市政および一部議会における「根深い構造的な歪み」を完全に浮き彫りにしました。
① 「市民不在」の不透明な情報公開
総事業費816億円という、市民一人ひとりに重大な負担を強いる計画でありながら、市民に対する丁寧な説明や合意形成の努力は著しく欠如していました。都合の悪い情報は隠され、追及されて初めて小出しにされる。これでは市民の信頼を得られるはずがありません。
② 「最少経費・最大効果」のルールを軽視する姿勢
本来、1㎡あたりわずか530円の鑑定評価だった山林を、当初は1㎡あたり4,000円もの高値で買おうとしたこと。そして私たちの追及により最終的に総額を約7,000万円引き下げさせたものの、再鑑定によって「3年で3.5倍」という不自然な帳尻合わせを行ったこと。これらは、地方自治法が定める「公金の最少経費での活用」の原則を著しく軽視した暴挙と言わざるを得ません。
③ 「中身を決めずにハコだけ買う」という無計画性
事業計画を白紙に戻して再公募すると表明しながら、土地だけを先に買い取る。これは民間企業であれば、経営破綻を招きかねない極めて危険な意思決定です。「土地を買ってしまったから、もう後戻りできない」という既成事実をつくり、なし崩し的に計画を進めようとする姿勢が透けて見えます。
あきらめない市民の力こそが、政治を監視し、動かす
しかし、この暗闇のようなプロセスのなかに、私たちは「大きな希望の光」も見出しました。
それは他でもない、市民の皆様の力です。 もし、住民有志の皆様が立ち上がり、わずか数ヶ月で「8,046人分」もの重い署名を集めて突きつけなければ、武井組合長(飯塚市長)の「現行計画(816億円計画)の見直し・再公募」の表明は、絶対に引き引き出せなかったはずです。
さらに、私たちが議会の最前線で対峙し、二度の予算否決を勝ち取り、粘り強く価格の妥当性を追及し続けたからこそ、土地の購入費を約1億4,000万円から約7,000万円へと引き下げ、約7,000万円の市民の血税を守ることができました。
土地の契約自体は数の力で強行可決されてしまいましたが、私たちの声と市民の皆様の行動は、確実に市政の暴走にブレーキをかけ、公金の無駄遣いを食い止める大きな実績をつくったのです。
これからの飯塚市に必要な「誠実な市政」とは
新ごみ処理施設の問題は、土地が買われたことで終わりではありません。これから「どのような規模で、どのような内容の施設を、いくらでつくるのか」という事業者再公募の本番が始まります。
これからの飯塚市に必要なのは、以下のような「誠実な市政」です。
- ガラス張りの情報公開:市民に負担を強いる情報は、すべて事前に、分かりやすく公開すること。
- 徹底した対話と説明責任:市民の「なぜ?」に対して、真摯に、納得がいくまで説明を尽くすこと。
- 財政規律の遵守:医療、福祉、子育て、教育といった市民生活に不可欠なサービスを維持するため、一つのハコモノに異常な巨額を投じるのではなく、適正な規模(ダウンサイジング)を常に追求すること。
政治は、一部の権力者や役所のためだけにあるのではありません。市民の皆様の暮らしを守り、子どもたちの未来をより良くするために存在します。
おかしなことには「おかしい」と声を大にして言い続けること。そして、お互いに信頼し合える「誠実な政治」を取り戻すこと。これこそが、いま私たち飯塚市民に求められている選択です。
私「かねもと芳雄」は、これからも皆様の代弁者として、ブレることなく、議会の最前線で徹底した監視と建設的な提言を続けてまいります。
市民の皆様とともに、より誠実で、誰もが安心して暮らせる飯塚市を築いてまいりましょう。今後とも、皆様の力強いご支援と、厳しい目での監視をよろしくお願い申し上げます。

